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お墓参りに行きました。

今日は、彼岸の中日なので、お墓参りに行きました。
お墓は八事霊園名古屋市天白区)にあります。

八事霊園200909

5連休の最終日ということもあり、私の行った午後には多くの墓に新しい花が供えられていました。

寺田寅彦は、『歳時記新註』の中で、“秋分”について次のように言っています。


歳時記新註』(寺田寅彦)

五 秋分

 昨日まで北半球の上に照っていた太陽がまさに南半球へ越えんとして丁度赤道の真上に来る日である。この日我が皇室では皇霊祭を行わせられる。仏教では彼岸の中日時正の日で、一切の諸仏三世の諸尊および無数万億菩薩説法して衆生に楽しみを与うというので春分の時と同様阿弥陀詣などをする。昔エジプトの天文学者は地上に環を立てて北極星に面せしめて置き、環の影が丁度一直線になる日を見て春分秋分を定め、これを基として暦を定めたという事で、その時の環が今日でもアレキサンドリアの博物館に保存してある。この日は昼夜長短相同じでこれからだんだん夜長になる。ずっと昔十二宮を定めた頃には秋分の日地球から太陽を望むとほぼ天秤星座に当ったので秋分をもって太陽天秤宮に入ると云っていたが、今から二千年前ギリシアのヒッパーカスは昼夜平分の日に太陽が天球の上に見える位置すなわち秋分点は少しずつ西の方へ変って行くという事を発見した。今日では秋分の太陽は処女宮の西のはずれに近い処まで動いて来た、従ってもとは同名の星座に配してあった十二宮は同名の星座と合わなくなって来たのである。秋分点あるいは春分点が天を一廻りして旧位に帰るまでには二万五、六千年の星霜を経ねばならぬ。今から一万二、三千年の子孫の世には北極はとんでもない天の河のはずれを向いて、七夕の星が春見えるような事になる。こんな変化の起る訳は地球の自転の軸が独楽の軸と同じように徐々に味噌摺り運動をやるためである。

(明治四十一年九月二十六日『東京朝日新聞』)



地球の地軸が傾いていることで起こる歳差運動の周期は、25,920年だそうです。
すなわち、1年間に約50秒(360゚×60'×60"÷25,920年)ほどの角度で移動していることになります。
寺田がこの文章を書いた明治41(1908)年から101年経っていますので、この間、秋分点は1.4度西に移動したことになります。



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kinkun

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