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『落下する緑』を読みました。

落下する緑 永見緋太郎の事件簿』(田中啓文著、創元推理文庫、344ページ、777円、2008年7月11日発売)は、唐島英治クインテットのメンバーで、天才肌のテナーサックス奏者永見緋太郎が探偵役を努める、殺人事件などは起こらないいわゆる日常の謎のミステリの連作短編集です。
探偵役の氷見は、一般常識がほとんどないものの、謎を前にすると天才的なひらめきにより解決してしまうという魅力的なキャラクターです。
シャーロック・ホームズエルキュール・ポワロに代表されるように超人的な名探偵が登場する連作短編には、読者の視線に立ったワトソン役を配置するのが定番です。
この作品では、クインテットのリーダーである唐島英治ワトソン役を努めますが、唐島が本業のジャズクインテットのリーダーということもあり、探偵役の氷見ワトソン役唐島に頭が上がらないのところがユニークと言えばユニークです。…とは言うものの、氷見は、だんだん自由に行動するようになっていっているようです。

ジャズクインテットのメンバーである二人の行くところで起きた事件なので、話はジャズと密接に関係していますし、ジャズの演奏場面もふんだんに登場します。
しかし、ジャズには全く縁のない私でも楽しめました。ジャズに詳しい人だともっと楽しめるのかもしれません。 

落下する緑」、「揺れる黄色」、「反転する黒」、「遊泳する青」、「挑発する赤」、「虚言するピンク」、「砕け散る褐色」の7つの短編が収録されていますが、そのタイトルにはすべてが含まれています。
を媒体とした芸術であるジャズをテーマに、文字を媒体とした芸術である小説を書き、そのタイトルで色覚にまで訴えようという試みは心憎い限りです。

文庫の帯に“クインテッド”とあったので、バンドの名前が何かいわれのある捻ったネーミングなのかと思いましたが、本文では“クインテット”でしたので、単なる誤植のようです。


今日も名古屋は最高気温が35.7度まで上がり、暑い一日でした。
また、一つ年を重ねてしまいました。




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kinkun

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