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今日は、浜木綿忌です。

宮城道雄(みやぎ みちお)は、明治27(1894)年生まれの箏曲家です。
兵庫県神戸市生まれで、旧姓は(すが)とのこと。
十七弦(17本の絃を持つ箏)の発明者としても知られています。
昭和4(1929)年に発表した「春の海」は、世界的な評価を得、昭和7(1932)年に日本アメリカフランスレコードが発売されました。
昭和31(1956)年6月25日の未明、大阪の公演へ向かう途中、愛知県刈谷市の刈谷駅付近で夜行急行列車「銀河」から転落して亡くなりました。
現在でも事故か自殺か、真相は不明のままとのことです。
命日の今日(6月25日)は遺作の歌曲にちなみ、浜木綿忌と呼ばれているそうです。

今日は、宮城道雄が昭和16(1941)年に発表した随筆『音の世界に生きる』から「声を見る」を紹介します。

音の世界に生きる』(宮城道雄)

声を見る

 まるで見当違いの場合もないわけではないが、その人の風体を見ることのできぬ私どもは、その音声によってその人の職業を判断して滅多に誤ることがない。
 弁護士の声、お医者さんの声、坊さんの声、学校の先生の声、各々その生活の色が声音の中ににじみ出てくる。偉い人の声と普通の人の声とは響きが違う。やはり大将とか大臣とかいうような人の声は、どこか重味がある。
 年齢もだが、その人の性格なども大抵声と一致しているもので、穏やかな人は穏やかな声を出す。ははあ、この人は神経衰弱に罹っているなとか、この人は頭脳のいい人だなというようなことも直ぐわかる。概して頭を使う人の声は濁るようである。それは心がらだとか不純だとかいうのでなく、つまり疲れの現れとでもいうべきもので、思索的な学者の講演に判りよいのが少く、何か言語不明瞭なのが多いのがこの為ではないかと思う。



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【以前、某国営ラジオ放送局の深夜放送で…。】
『宮城道雄 氏』といえば、毎年お正月に代表曲の【春の海】が流れていますよね。昔は私もその『良さ(※日本の古典芸能全部を含めてですが…。)』を感じる事が出来ませんでしたが、最近になりやっとその『良さ』を少しずつ感じる様になってきました。

この【春の海】がフランスでもレコード発売された…。との事ですが、国営ラジオ放送の深夜番組で『宮城道雄 氏(ご本人)』と名前は忘れましたが、フランスか他のヨーロッパのバイオリン奏者の方との演奏による『春の海』のレコードが放送されていました。
いつも耳にしている『筝と尺八⇒春の海』と若干違っていたのは、『尺八部分⇒バイオリン演奏』だった…、という所でした。
でも何の違和感も無く、【日本の箏・西洋のバイオリン】という全く文化の異なる楽器の演奏による【春の海】もとても素敵な演奏でした。 

逆に考えると、今では【普通】になってきた、『他分野との共演』⇒【コラボレーション】をずっと以前に実践されていた…。という事を思うと【時代の先を読む勘の鋭さ】を持っていた素晴らしい方だったのだなぁ…。という風に改めて感じてしまいました。
又その感性も、もしかしたら【耳から聴こえ・感じ取っていた】ご自身から生まれたものだったからこそ、今なお私達の耳・心に響く名曲『春の海』等を作曲できたのだろうなぁ…。等々と、梅雨空の下で様々な事柄を空想してしまいました。

☆…毎回ながらまとまり無い、乱文にて失礼致しました。
【ルネ・シュメー】
Youさん、コメントありがとうございます。
本文にも書いた日本、アメリカ、フランスで発売されたというレコードが、来日したフランスの女流バイオリニストのルネ・シュメーRenée Chemetと競演したときの録音で、尺八のパートをルネ・シュメーがバイオリンで演奏したものだそうです。
ですから、Youさんが聞かれたのもこのレコードだと思います。
私はまだ、聞いたことがありませんので、うらやましいです。
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kinkun

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