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正岡子規は、3月18日の「墨汁一滴」で

宝引について書いています。(明治34(1901)年3月18日)
宝引とは、束ねた紐を客に引かせ、当たりが付いた紐を引いた者に景品を出す福引の道具のことです。
今では、実物を見ることはほとんどないと思います。

子規宝引の説明を聞いた虹原は、鈴木貞次郎〔明治12(1879)年~昭和45(1970)年〕のことです。鈴木貞次郎は、山形県生れで、明治39(1906)年にブラジル移民の草分けとして、ブラジルにわたり、戦前は邦字紙を執筆し、戦後も「ブラジル移民の草分け」などの著作を残しました。


墨汁一滴』(正岡子規)

宝引といふ事俳句正月の題にあれど何の事とも知らずただ福引の類ならんと思ひてありしがこの頃虹原の説明を聞きて疑解けたり。虹原の郷里(羽前)にてはホツピキと称へて正月には今もして遊ぶなりと。その様は男女十人ばかり(男三分女七分位なるが多く、下婢下男抔もまじる事あり)ある家に打ち集ひ食物または金銭を賭け(善き家にては多く食物を賭け一般の家にては多く金銭を賭くとぞ)くじを引いてこれを取るなり。くじは十人ならば四、五尺ばかりの縄十本を用意し、親となりたる者一人その縄を取りてその中の一本に環または二文銭または胡桃の殻などを結びつく。これを胴ふぐりといふ、これ当りくじなり。親は十本の縄の片端は自分の片手にまとひ他の一端を前に投げ出す。元禄頃の句に

宝引のしだれ柳や君が袖  失名

とあるは親が縄を持ちながら胴ふぐりを見せじとその手を袖の中に引つこめたる処を形容したるにや。かくて投げ出したる縄を各一本づつ引きてそのうち胴ふぐりを引きあてたる者がその場の賭物を取る。その勝ちたる者代りて次の親となる定めにて、胴ふぐり親の手に残りたる時はこれを親返りといふとぞ。




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kinkun

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