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白梅がもうすぐ満開です。

今日の名古屋は、強い北風の中、ときおり雪がちらつく寒い一日でした。
実家の庭で白梅が満開になろうとしていました。白梅は香りが強いので、横を通り過ぎただけでも、その香りが漂ってきます。

白梅200802


白梅を見ると太宰治の短編『I can speak』の女工の姉夜学に通う弟が工場の塀越しに話す場面を思い出します。

私は、なぜか兄弟と姉弟の出てくるシーンには弱くて、弟思いの兄、姉思いの弟などが出てくるとすぐ涙が出そうになります。どうも、兄弟間、姉弟間の心の通い合いに感情移入しやすい傾向があるようです。
これまで紹介した中原中也の『冬の日の記憶』(2008年1月30日)や樋口一葉の『大つごもり』(2007年12月28日29日)同様に、この小説でも姉と弟の心の交流が印象に残っています。


『I can speak』 太宰治

 くるしさは、忍従の夜。あきらめの朝。この世とは、あきらめの努めか。わびしさの堪えか。わかさ、かくて、日に虫食われゆき、仕合せも、陋巷の内に、見つけし、となむ。
 わが歌、声を失い、しばらく東京で無為徒食して、そのうちに、何か、歌でなく、謂わば「生活のつぶやき」とでもいったようなものを、ぼそぼそ書きはじめて、自分の文学のすすむべき路すこしずつ、そのおのれの作品に依って知らされ、ま、こんなところかな? と多少、自信に似たものを得て、まえから腹案していた長い小説に取りかかった。




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kinkun

Author:kinkun
名古屋春栄会のホームページの管理人

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