2008/02/19 20:06:34
今日は、雨水です。
今日の名古屋は、久しぶりに日中の最高気温が10℃を超え、暦どおり春の到来を感じさせる一日でした。
雨水は、二十四節気の一つで、雪が雨に変わり、氷が融けて水になるという意味とのことです。
天文学的には、太陽が天球上の黄経330度の点を通過する瞬間だそうで、今年は今日(2008年2月19日)の午後4時だそうです。
今日は、中原中也の『早春の風』を紹介します。
『早春の風』(中原中也)
けふ一日また金の風
大きい風には銀の鈴
けふ一日また金の風
女王の冠さながらに
卓の前には腰を掛け
かびろき窓にむかひます
外吹く風は金の風
大きい風には銀の鈴
けふ一日また金の風
枯草の音のかなしくて
煙は空に身をすさび
日影たのしく身を嫋ぶ
鳶色の土かをるれば
物干竿は空に往き
登る坂道なごめども
青き女の顎かと
岡に梢のとげとげし
今日一日また金の風……
中也の詩には、忘れられないフレーズがいくつかありますが、この『大きい風には銀の鈴』もその一つです。静かな春の風に鈴の音が聞こえてくるようです。
今日の名古屋は、久しぶりに日中の最高気温が10℃を超え、暦どおり春の到来を感じさせる一日でした。
雨水は、二十四節気の一つで、雪が雨に変わり、氷が融けて水になるという意味とのことです。
天文学的には、太陽が天球上の黄経330度の点を通過する瞬間だそうで、今年は今日(2008年2月19日)の午後4時だそうです。
今日は、中原中也の『早春の風』を紹介します。
『早春の風』(中原中也)
けふ一日また金の風
大きい風には銀の鈴
けふ一日また金の風
女王の冠さながらに
卓の前には腰を掛け
かびろき窓にむかひます
外吹く風は金の風
大きい風には銀の鈴
けふ一日また金の風
枯草の音のかなしくて
煙は空に身をすさび
日影たのしく身を嫋ぶ
鳶色の土かをるれば
物干竿は空に往き
登る坂道なごめども
青き女の顎かと
岡に梢のとげとげし
今日一日また金の風……
中也の詩には、忘れられないフレーズがいくつかありますが、この『大きい風には銀の鈴』もその一つです。静かな春の風に鈴の音が聞こえてくるようです。