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レンブラントを見に行きました。

先週の木曜日の午後、名古屋市美術館で開催中の特別展「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」〔2011年6月25日(土)~9月4日(日)〕を見に行きました(2011年8月25日の日記参照)。
この展覧会の副題は、“版画と絵画 天才が極めた明暗表現”。
名古屋市美術館のサイトの特別展「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」のページ:http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2011/rembrandt/
※展覧会の公式サイト:http://www.ctv.co.jp/event/rembrandt/

名古屋市美術館201108_02
[2011年8月25日(木)撮影]

この展覧会は、17世紀のオランダを代表するの画家であるレンブラント・ファン・レインが極めた明暗表現のすばらしさを伝えるべく企画されたものとのことです。
西洋絵画史上、屈指の巨匠と言われるレンブラントの第一の魅力は、光と闇の圧倒的な表現力と言われています。
レンブラントは生涯を通じて、白と黒の芸術である版画に取り組み、明暗表現の可能性を追求したそうです。
展覧会には93点の版画が展示され、中には、当時まだオランダに輸入されたばかりの貴重な和紙に刷られた作品が含まれているとのことです。
また、レンブラントが得意とする肖像画を中心に、11点の油彩画も展示されていました。

展覧会は、6章で構成されていました。

1 Ⅰ「黒い版画」:レンブラントと黒の階調

版画の収集家の間で、夜景や暗い室内を描いたレンブラントや17世紀のオランダ版画は“黒い版画”と呼ばれ、人気があったそうです。
ここでは、「羊飼いへのお告げ」や「三本の木」などレンブラントの“黒い版”を代表する作品が展示されていました。
※「羊飼いへのお告げ」(レンブラント・ファン・レイン):http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2011/rembrandt/img/04.jpg名古屋市美術館のサイトから)
※「三本の木」(レンブラント・ファン・レイン):http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2011/rembrandt/img/02.jpg名古屋市美術館のサイトから)

また、「蝋燭の明かりのもとで机に向かう書生」と「ヤン・シックス」では、モノクロ版画でここまで光を描くことが可能なのかと驚かされました
※「ヤン・シックス」(レンブラント・ファン・レイン):http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/img/img_rembrandt201103_5.jpg国立西洋美術館のサイトから)

また、意外と小さかったものの、やはり存在感のある2点の自画像「帽子をかぶる自画像」と「羽根付き帽子をかぶる自画」も印象に残りました。

2 レンブラントの油彩(1624-1635)-光の探求

巧みな光の表現が色彩のある絵画でどう表現されているのかがよくわかる作品が展示されていました。

ここでは、巨大なイーゼルが作り出す影が目を引く「アトリエの画家」と、レンブラントが18~19歳頃の作品とされ、光源を画面外に置いた構図が秀逸な「3人の音楽家(聴覚)」が印象的でした。
※「アトリエの画家」(レンブラント・ファン・レイン):http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2011/rembrandt/img/05.jpg名古屋市美術館のサイトから)

また、ポスターやパンフレットにも使われている「書斎のミネルヴァ」もここに展示されていました。
光と影のコントラストが見事な立体感を生み出しており、正面からみると見つめられているような感じがしました。
※「書斎のミネルヴァ」(レンブラント・ファン・レイン):http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/img/img_rembrandt201103_2.jpg国立西洋美術館のサイトから)

3 Ⅱ「淡い色の紙」:レンブラントと和紙刷り版画

レンブラント版画の重要な革新性の一つが、インド紙中国紙などの淡い色の紙に刷ったことだと言われています。
現在、レンブラント版画に使った最も重要な用紙は、オランダ東インド会社によって日本からもたらされた紙、つまり和紙であると考えられているそうです。
書斎の学者(ファウスト)」や「病人たちを癒すキリスト(百グルデン版画)」など何点かの作品は、和紙版西洋紙版が並べて展示されており、いずれも和紙版の方が、光のコントラストが明確なことがよくわかりました。

中でも「病人たちを癒すキリスト(百グルデン版画)」は圧巻です。
キリストの周りのみ緻密に表現し、左側の白っぽい画面と右側の暗い画面を対照的に描いたこの作品は、モノクロ版画の限界を超えた驚異的な完成度だと感じました。
※「病人たちを癒すキリスト(百グルデン版画)」(レンブラント・ファン・レイン)〔和紙版〕:http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2011/rembrandt/img/01.jpg名古屋市美術館のサイトから)

4 レンブラントの油彩(1634-1659)-闇の誘惑

レンブラントの色彩のある絵画での闇の表現手法がよくわかる作品が展示されていました。

ここでは、顔と胸元が最も明るく描かれ、周辺が闇に沈んでいっている「ヘンドリッキェ・ストッフェルス」や、窓からの自然光を描き、窓の外の明るさと室内の薄暗さのコントラストを強調する構図の「トビトとハンナ」が印象的でした。
※「ヘンドリッキェ・ストッフェルス」(レンブラント・ファン・レイン):http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2011/rembrandt/img/06.jpg名古屋市美術館のサイトから)

5 Ⅲ「とても変わった技法」:レンブラントとキアロスクーロ

レンブラントキアロスクーロ〔明暗法〕への関心は、さまざまに変化しつつ、初期から晩年まで一貫して持続したとのことです。
ここでは、そうしたレンブラントの多様な明暗表現を初期から晩年まで辿る展示でした。

まるで未完成のように白い画面の下部と背景を緻密に描き込んだ画面上部の対比が鮮やかな「モデルを描く芸術」や、白と黒の生み出す光と闇のコントラストが巧みな「ラザロの復活」が印象に残りました。

また、ポスターにも使われているレンブラントエッチング作品の最高傑作と言われる「石の手摺りにもたれる自画像」や、インクの濃淡で光を表現した銅板版画の傑作「神殿奉納」もここに展示されていました。
※「石の手摺りにもたれる自画像」(レンブラント・ファン・レイン):http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2011/rembrandt/img/03.jpg名古屋市美術館のサイトから)

名古屋市美術館201108_03
[2011年8月25日(木)撮影]

6 Ⅳ『三本の十字架』と『エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト』-2点の傑作版画

レンブラントの代表作である「三本の十字架」と「エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト」のステート〔版〕用紙が異なった複数の作品が展示されており、非常に面白かったです。


生前、その名声は油彩画よりもむしろ版画に負うところが大きかったと言われるレンブラント版画作品の全貌がわかる魅力的な展覧会でした。
また、用紙による違いがわかるように、照明にも配慮しているとのことで、和紙に刷った版画の魅力がよくわかりました。

私が訪れたのは平日の午後だったこともあり、館内はそれほど混雑しておらず、ゆっくりと見ることができました。
特に版画は小さな作品が多いので、作品に近づいてみることでき、うれしかったです。



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フェルメールに出会いました。

先週の木曜日に豊田市美術館で開催中の企画展・シュテーデル美術館所蔵「フェルメール地理学者』とオランダ・フランドル絵画展」〔2011年6月11日(土) ~ 8月28日(日)〕を見に行きました(2011年8月25日の日記参照)。
豊田市美術館のサイトの企画展・シュテーデル美術館所蔵「フェルメール地理学者』とオランダ・フランドル絵画展」のページ:http://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/2011/special/vermeer.html
※展覧会の公式サイト:http://www.vermeer2011.com/

豊田市美術館201108_02
[2011年8月25日(木)撮影]

この展覧会は、シュテーデル美術館ドイツフランクフルト市)の所蔵作品の中から、フェルメールの「地理学者」を含む95点の作品で17世紀のオランダ・フランドル絵画を展観するものとのことです。
また、同じ時代に製作された地球儀や天球儀、古地図等もあわせて特別展示されていました。

17世紀のオランダは、大航海時代を経て、その国力は絶頂を迎え、富裕な商人を中心に市民層は繁栄を極めており、絵画もそうした市民層の趣味を反映して、歴史画肖像画だけでなく、日常生活を描いた風俗画風景画、そして静物画が人気を博します。
この時代のオランダでは、フェルメールレンブラントフランス・ハルスルーベンスブリューゲルなどのの巨匠たちが活躍しました。

展覧会は5章で構成されていました。

1 歴史画と寓意画

冒頭の3つの作品「錬金術師の攻防のクピドたち」(ダーフィット・テニースル〔子〕)、「竪琴を弾くダヴィデ王」(ペーテル・パウル・ルーベンスヤン・ブックホルスト)、「サウル王の前で竪琴を弾くダヴィデ」(レンブラント・ファン・レイン)が圧巻でした。
※「竪琴を弾くダヴィデ王」(ペーテル・パウル・ルーベンスヤン・ブックホルスト):http://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/images/vermeer_pic03.jpg豊田市美術館のサイトから)
※「サウル王の前で竪琴を弾くダヴィデ」(レンブラント・ファン・レイン):http://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/images/vermeer_pic02.jpg豊田市美術館のサイトから)

2 肖像画

ここで印象に残ったのは利発そうな女の子が描かれた「画家の娘、シュザンナ・ド・フォスの肖像」(コルネリス・ド・フォス)と、マイケル・ジャクソンと瓜二つの「自画像」(バーレント・ファブリティウス)です。

3 地誌と風景画

ここでは、金色の光が美しい「牧草地の羊の群れ」(アールベルト・カイプ)と、氷の上で子どもが遊んでいる姿が微笑ましい「凍ったスヘルデ川とアントワープの景観」(ルーカス・ファン・ファルケンボルヒ)を目を引きました。 
※「凍ったスヘルデ川とアントワープの景観」(ルーカス・ファン・ファルケンボルヒ):http://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/images/vermeer_pic04.jpg豊田市美術館のサイトから)

4 風俗画と室内画

ここでは、やはりこの展覧会の目玉中の目玉である「地理学者」(ヨハネス・フェルメール)が圧巻です。
フェルメールが色遣いの天才と言われている理由が、この絵1枚で納得できます。
かなり混雑していた会場の中でも、特にこの絵の前は大混雑でしたので、長い間立ち止まって見ることはかないませんでしたが、それでもかなり見入ってしまいました。
なお、「地理学者」に描かれているものと同時代の地図や地球儀も合わせて展示されていました。
豊田市美術館201108_03
[2011年8月25日(木)撮影]

また、女性が右手で持っているワインが入っている入れ物の磁器のような美しさが目を引く「ワイングラスを持つ婦人」(ヘラルト・テル・ボルヒ)も印象に残りました。
※「ワイングラスを持つ婦人」(ヘラルト・テル・ボルヒ):http://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/images/vermeer_pic05.jpg豊田市美術館のサイトから)

カラヴァッジオ風の「歌う若い男」(ディルク・ファン・バーブレン)やグロテスクな構図なのに神聖な感じのする「納屋で畜殺された豚」(アドリアーン・ファン・オスタード)も印象的でした。

5 静物画

ここでは、色鮮やかな各種の花々が緻密に描かれた「ガラスの花瓶に生けた花」(ヤン・ブリューゲル〔父〕の工房)が印象に残りました。
※「ガラスの花瓶に生けた花」(ヤン・ブリューゲル〔父〕の工房):http://www.vermeer2011.com/img/pht_garasuLb.jpg(展覧会の公式サイトから)



全体として非常に見応えのある展覧会でした。
フェルメールだけでなく、レンブラントも見ることができ、本当に満足できました。

雨の日でしたが、閉会間近ということもあり、また、トヨタ自動車の関連企業が節電のため木曜日と金曜日を休日にしていることもあってか、館内は大変混雑していました。
見終わって外に出ると、雨が上がっていました。



こちらも最終日でした。

昨日は名古屋市博物館の後(2011年8月28日の日記参照)に、名古屋ボストン美術館で開催中の「ジム・ダイン-主題と変奏:版画制作の半世紀」〔2011年4月23日(土)~8月28日(日)〕も見学しました。
ジム・ダインは、絵画、版画、彫刻、写真など多彩な活動で知られています。
この展覧会では、日本でもよく知られている“ハート”、“バスローブ”、“道具”などをモチーフにした作品から、近年に制作された“ピノキオ”をモチーフにした作品まで約150作品で、ジム・ダインの半世紀にわたる版画制作の軌跡をたどるものだそうです。
名古屋ボストン美術館の「ジム・ダイン-主題と変奏:版画制作の半世紀」のサイト:http://www.nagoya-boston.or.jp/jimdine/

名古屋ボストン美術館201108
[2011年8月28日(日)撮影]

初期から近年までの作品が、9章に分けて展示されていました。

1 初期の作品

ダイン版画家としてスタートした作品であるリトグラフによる連作「カー・クラッシュⅡ」などが展示されていました。
コラージュシルクスクリーンなどによる実験的な作品も展示されていました。
ここでは、楽しい感じのドライポイントの「くだけたネクタイ」、虹色がきれいなリトグラフコラージュによる「ドリアン・グレイの肖像:虹色のスカーフを巻くドリアン・グレイ」が印象に残りました。

2 道具

ダインは、金づち、刷毛などの身近な“道具”を好んで描いていますが、これは幼いころから祖父と父親が営んでいた金物店の作業場にあった工具類に魅力を感じていたからとのことです。
ここでは、単純な描き方なのに不思議な立体感が感じられる「大槌と斧」や、同じ画面にプライヤーをモノトーンでデッサン風のエッチングで、トマトを鮮やかな赤色で写実的にリトグラフで描いた「トマト」が印象に残りました。
また、同じ版で色をつけたものとそうでないものを並べて展示した「10の冬の道具」と「10の手彩色の冬の道具Ⅱ」や、同じ版を使いながら、刷毛の毛を伸ばしてもじゃもじゃした顎髭に見立てた「刷毛」と「黒いあごひげ」など、既成概念を超えたダインの独創性を感じさせる作品も展示されていました。
ここでの私のお気に入りは、4種類のクルミ割りを並べて描いた「くるみ割り」です。
3つ目には、道具として手が書いてあり、その洗練されたユーモアが感じられました。

3 ローブ

ダインは、“バスローブ”を自分の人生と重ね合わせるモチーフとして繰り返し描いています。
ここでは、ポスターやパンフレットにも使われている「赤いバスローブ」と「自画像:風景」と題した鮮やかなバスローブの作品が圧巻です。
※「赤いバスローブ」(左)、「自画像:風景」(右):http://www.nagoya-boston.or.jp/jimdine/image/im_exhibition_01.jpg名古屋ボストン美術館のサイトから)

ここでの私のお気に入りは、鮮やかな色遣いが印象的な「黄色の水彩」です。

4 自画像

ダインは、初期は“道具”や“バスローブ”を自分に見立てて自画像のように描いていましたが、途中から実際の自画像を描き始めます。
ここでも同じ版を使った黄色いチューリップ帽をかぶった「スキー帽を被った自画像(彩色)[第1ステート]」と黒いチューリップが画面全体を多い顔が全く見えなくなっている「スキー帽を被った自画像(チューリップに隠れて見えなくなった)[第4ステート]」が印象的でした。
※「スキー帽を被った自画像(彩色)[第1ステート]」:http://www.nagoya-boston.or.jp/jimdine/image/im_guide_28.jpg名古屋ボストン美術館のサイトから)

また、同じ版を使って9種類の作品を作ったシリーズのうち、「自画像」、「灰色の自画像」、「薄いファブリアーノ紙に手彩色された自画像」、「小さな黒と白の自画像」の4点が展示されていましたが、とてもユニークな試みだと感じました。

5 人物画

ここでは版を変容させていくダインの手法がよくわかる人物画が展示されていました。
男女2人を描いた「言葉以前の感情によって結びつく2人の肖像」の版を加工して作った男性2人を描いた「男たちと植物」が並べて展示してあり、その発想のユニークさを感じました。
また、だんだん花に覆われていって、最後は暗い花にほとんど隠れてしまう作品「屋外にいる7月のナンシーⅠ」、「屋外にいる7月のナンシーⅣ」、「屋外にいる7月のナンシーⅥ:聖地の花々」、「屋外にいる7月のナンシーⅨ:3月のパリ(チューリップ)」も並べて展示されており、面白かったです。
※「屋外にいる7月のナンシーⅠ」:http://www.nagoya-boston.or.jp/jimdine/image/im_guide_30.jpg名古屋ボストン美術館のサイトから)
※「屋外にいる7月のナンシーⅣ」:http://www.nagoya-boston.or.jp/jimdine/image/im_guide_31.jpg名古屋ボストン美術館のサイトから)
※「屋外にいる7月のナンシーⅥ:聖地の花々」:http://www.nagoya-boston.or.jp/jimdine/image/im_guide_32.jpg名古屋ボストン美術館のサイトから)
※「屋外にいる7月のナンシーⅨ:3月のパリ(チューリップ)」:http://www.nagoya-boston.or.jp/jimdine/image/im_guide_33.jpg名古屋ボストン美術館のサイトから)

また、版画手彩色を組み合わせた作品も展示されており、鉛筆でのスケッチのような「読書するナンシー」と同じ版の下部に刷毛と色の点を書き加えた「水彩の斑点」も並べて展示してあり、興味深かったです。

6 ハート

日本でのダインの印象は、“ハート”だと思います。
ここでは、陽気なハート、エロティックなハート、そして目がついたハートなど、さまざまに図案化されたハートの作品が展示されていました。
ここでの私のお気に入りは、立体的なハートの上部が女性の乳房のように見えてエロティックな「二つの奇妙なハート」と、赤いハートの中央に描かれた写実的な眼が不気味な「海の中の自分」です。

7 草花・樹木

ダインは、和紙を高く評価しているとのことで、ここではspan style="color:#339900">和紙を使った作品も何点か展示されていました。
ここでの私のお気に入りは、「アクアチントの嵐の中の松」です。
大画面のため、アクアチントを技術的に均一にできなかったことから、偶然に出現した斑模様が水墨画のようで味がありました。

8 ヴィーナス

ミロのヴィーナスをモチーフにした作品が展示されていました。
ここでは、メトロポリタン美術館彫刻踊り子」をデッサンし、高さ20㎝の彫刻を、2mの木版画に拡大した「西海岸に立つ赤い踊り子」が印象に残りました。

9 近年の作品

ここでは、1990年代以降、ダインの心から離れない“ピノキオ”と“ふくろう”をテーマにした作品が展示されていました。
ここでの私のお気に入りは、カラーで“ピノキオ”を、モノトーンで狼(狐?)と猫を描いた「2人の泥棒と1人のうそつき」です。
また、日本獅子舞を描いた「地獄の唐獅」も印象に残りました。
最後に妻のダイアナ・ミチェナーを描いた2点の作品(「自画像(近年)」、「偉大なダイアナに詩を添えて」)が展示されていました。

展覧会場の出口の横に夫妻の近影と、4月に来日した時にダインが書いたメッセージとサインが飾ってありました。


現代アメリカ美術を代表するジム・ダインの全貌がわかるわかりやすい展覧会でした。
最終日でしたが、館内はそれほど混雑しておらず、ゆったりと見ることができ、ダインの作品が見る者の感性を刺激することが実感できました。
日曜日の午後に楽しいひとときを過ごすことができました。





今日が最終日でした。

名古屋市博物館で開催中の「仁王像修復記念 甚目寺観音展」〔平成23(2011)年7月16日(土)~8月28日(日)〕に出かけました。
名古屋市博物館のサイトの「仁王像修復記念 甚目寺観音展」のページ:http://www.museum.city.nagoya.jp/tenji110716.html

名古屋市博物館201108_01

この展覧会は、この解体修復中だった甚目寺仁王像の修復完成を記念し、甚目寺の寺宝と歴史を紹介するものとのことです。
あま市(旧海部郡甚目寺町)にある鳳凰山甚目寺は、推古天皇5(597)年に創建されたという縁起をもち、境内からは白鳳時代の軒丸瓦も出土しているという尾張地方でも屈指の古刹です。

名古屋市博物館201108_06

本尊の観音菩薩の霊験は御伽草子うばかわ〔姥皮〕」により諸国に響き、一遍上人が七ケ日の行法をおこなった地としても知られています。
また、今回の解体修復中に仁王像の内部から、あま市出身の武将、福島正則による造立奉納を示す墨書銘が発見されました。
展示内容にはこうした新事実も含まれており、この展覧会は甚目寺の全貌に迫るものです。

展覧会は3章で構成されていました。

1 甚目寺の歴史

甚目寺は、長い歴史の中で、一遍豊臣秀吉福島正則らさまざまな人々から崇敬の念を寄せられたそうです。
ここでは出土品や伝来する武将ゆかりの資料が紹介されていました。
白鳳時代の瓦など甚目寺遺跡の出土品も展示されていました。
白鳳時代の瓦を含む「甚目寺遺跡出土資料」:http://www.museum.city.nagoya.jp/tenji11/jimokuji/jimokuji01.jpg名古屋市博物館のサイトから)

ここには、今回の展覧会の目玉の一つ、愛染明王坐像の内部から発見された胎内仏が展示されていました。
愛染明王坐像鎌倉時代のものとされ、今回の解体修復中に、胎内が発見されたとのことです。
胎内仏愛染明王坐像で、像高は6.6cm、カプセル状の容器に収められ、本体の愛染明王坐像の腹部の棚に固定されていたそうです。
像の内部が、もともと胎内仏の納入を前提に作られているなど、納入方法が全国的にもめずらしいものだそうです。
緻密な作りと鮮やかな色に驚かされました。
容器は一度も開けられた形跡がないようなので、700年以上前の鮮やかさなのでしょうか。

なお、この胎内仏は、修復された愛染明王坐像の胎内に戻されるため、今後は当分見ることができないとのことでした。

名古屋市博物館201108_02

また、豪華な作りとファンタジックな内容が面白い奈良絵本うばかわ〔姥皮〕」も興味深かったです。

2 甚目寺のほとけたち

甚目寺真言宗の寺院であり、密教曼荼から仁王像十王像まで、多彩な仏画仏像が伝来しているそうで、ここでは、それらの曼荼羅仏像が展示されていました。

ここでは、等身大の10体が完備した南北朝時代の貴重な作例とされる十王像が展示されていましたが、同じ場所に展示されていた「奪衣婆〔だつえば〕坐像」の方がはるかに迫力がありました。

名古屋市博物館201108_05

ここでの圧巻は、やはり今回の展覧会の最大の目玉「仁王像」です。
さすがに高さ3.5mの像は、迫力満点です。
阿形像吽形像がスペースの関係でしょうが、背中合わせに展示されていました。
あるいは、左右反転すれば胴体の作りが両者ともにほとんど同じことを意識した展示なのでしょうか

名古屋市博物館201108_04

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仁王像(吽形)http://www.museum.city.nagoya.jp/tenji11/jimokuji/jimokuji07.jpg名古屋市博物館のサイトから) 

また、この像が、慶長2(1597)年に福島正則清須城主だったときに、甚目に奉納した像であることを証明する墨書銘が、今回の解体修理で発見されたそうです。
仁王像(吽形)の奉納銘http://www.museum.city.nagoya.jp/tenji11/jimokuji/jimokuji08.jpg名古屋市博物館のサイトから)

この仁王像は、普段は南大門に安置されています。

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3 名古屋城下と甚目寺

名古屋城下の人々にとって、霊場だけでなく、行楽地でもあった江戸時代甚目寺の様子や、画家や文人が訪れる文化サロンとしての甚目寺が紹介されていました。
田中訥言渡辺清の軸、中林竹洞の水墨画などが見応えがありました。

名古屋から甚目寺に出かけた人は、東門から境内に入ったそうです。

名古屋市博物館201108_09



最終日で、夏休み最後の日曜日ということもあり、会場は家族連れで混雑していました。
展示方法が子どもにもわかりやすいように工夫されており、く甚目寺の魅力を多面的に明らかにする非常にバランスの取れた展覧会でした。

名古屋市博物館201108_08


最初の看板の写真以外の写真は、名古屋市博物館の屋外通路に展示されていたミニ看板です。
わかりやすく親しみが持てる作りで、地下鉄の中吊り広告などでも使えばよいのに思いました。



今日の謡の稽古は、『源氏供養』の5回目。

今日のの稽古は、『源氏供養』の5回目、およそ2か月ぶりの再開でした(2011年7月2日の日記参照)。
今日の場面は、安居院の法院の求めに応じ、紫式部の霊が薄衣の袖をあざやかに返し、源氏六十帖の物語を連ねつつ舞う場面の途中までです。
※『源氏供養』のあらすじ:http://www.syuneikai.net/genjikuyo.htm(名古屋春栄会のサイトから)

地謡「ゆめのうちなる舞の袖。ゆめのうちなる.舞の袖。
   現にかえす.よしもがな。

シテ「花ぞめ衣の色がさね。
地謡「紫におう。袂かな。
<イロエ>
地謡「それ無常といっぱ。目の前なれども形もなく。
   一生夢の如し。誰あって百年の齢を受る。槿花一日ただ同じ。

シテ「然れば春の夜のおぼろ月夜をながめしに。
地謡「涙のとがか曇る夜の。
   長雨ふるや須磨の浦世に汐じめる御住居。

シテ「ここに数ならぬ紫式部。頼みをかけて石山寺。
   悲願をたのみ籠りいて。この物語を筆にまかす。

地謡「されどもついに供養をせざりし科により。
   妄執の雲も晴れがたし。

シテ「今あいがたき縁に向って。
地謡「心中の諸願をおこし。ひとつの巻物にうつし。
   無明の眠りを覚す。南無や光源氏の幽霊.成等正覚。

〔クセ〕
地謡「そもそも桐壷の。夕べの煙すみやかに.法性の空にいたり。
   箒木の夜のことの葉は.ついに覚樹の.花散りぬ。
   空蝉のむなしきこの世をいといては。夕顔の露の命を観じ。
   若紫の雲の迎え末つむ花の台に座せば。紅葉の賀の秋の。
   落葉もよしやただ。たまたま。仏意にあいながら。
   さかき葉のさして往生を願うべし。


今日のの後半は、クセの仕舞どころで、何度か地謡で謡ったことのある箇所でしたので、謡いやすかったです。


一方、仕舞の稽古も、およそ4か月ぶりに『山姥』のクセの稽古を再開しました(2011年4月16日の日記参照)。
※『山姥』のあらすじ:http://www.syuneikai.net/yamanba.htm(名古屋春栄会のサイトから)

地謡「仏あれば衆生あり。衆生あれば山姥もあり。柳は緑。
   花は紅の色色。さて人間に遊ぶこと。
   ある時は山賎の.樵路に通う花の蔭。
   休む重荷に.肩をかし月もろともに山を出で。里まで送るおりもあり。


山姥』のクセ二段グセで長い仕舞なので、まだまだ先は長いです。



今日もフェルメールに会いに行きました。

夏休みの2日目は、京都に出かけました。

まず、訪れたのは、現在『手紙を読む青衣の女』、『手紙を書く女』、『手紙を書く女と召使い』という3点のフェルメールの作品が展示されている京都市美術館
私が到着したのは10時半過ぎでした。
連日、入館待ちの行列ができていると聞いていましたが、今日は時折りにわか雨の降る天気だったからか、幸いにもそんなことはありませんでした。
京都市美術館の公式サイト:http://www.city.kyoto.jp/bunshi/kmma/

京都市美術館201108_01
京都市美術館

その後、今年の夏に特別公開されている二つの庭園、「南禅寺 大寧軒」と「白沙村荘 橋本関雪記念館」を見学しました。
南禅寺の公式サイト:http://www.nanzen.net/
白沙村荘の公式サイト:http://www.hakusasonso.jp/

南禅寺大寧軒201108_01
南禅寺大寧軒

白沙村荘201108_01
白沙村荘

雨にぬれた緑が目に鮮やかでした。


今日の旅の様子については、後日、紹介いたします。


フェルメールを見に行きました。

今日から2日間の夏休みを取りました。
今日は、午前中、豊田市美術館フェルメールの『地理学者』を見に行きました。
雨が降ったり止んだりの天気でしたが、トヨタ自動車関連が木金休みのためか、大混雑でした。
豊田市美術館の公式サイト:http://www.museum.toyota.aichi.jp/

豊田市美術館201108_01


午後からは、名古屋市美術館レンブラントを見に行きました。
こちらはそれほど混雑しておらず、ゆったりと見ることができました。
名古屋市美術館の公式サイト:http://www.art-museum.city.nagoya.jp/

名古屋市美術館201108_01

両美術館の展示については、後日、紹介させていただきます。



あの人のモデルだそうです。

アントニ・ファン・レーウェンフック〔Antoni van Leeuwenhoek〕は、オランダの科学者で、歴史上はじめて顕微鏡を使って微生物を観察したとされ、“微生物学の父”と呼ばれています。
彼は、織物業を営みながら、ひたすら自作の顕微鏡で小さな世界を観察し続けたそうです。

そして、彼は、ヨハネス・フェルメール〔Johannes Vermeer〕の2つの作品『天文学』と『地理学者』のモデルとされています。
レーフェンフックが、フェルメールの死後、彼の遺産管財人になったことからもわかるように、フェルメールと親交があったこと、年齢、容貌ともに似ていること、この2点がその根拠だそうです。

この『地理学者』は、現在、豊田市美術館に展示されています。
明日、夏休みを取って、この人に会いに行く予定です。


山椒の木が丸坊主になりそうです。

前回紹介してから(2011年8月16日の日記参照)、1週間が経ち、ベランダで植木鉢で育てている斑入りの山椒の葉っぱはどんどん少なくなっています。

山椒201108_04


前回、一番大きかった幼虫は行方不明になりました。
鳥(多分?)に食べられたようです。
(注意)この後に、蝶の幼虫の写真を載せますので、虫の嫌いな人はここで見るのをやめてください!



まだ、幼かった2匹は順調に成長しています。
その内の大きい方です。

山椒201108_05

残った2匹が、無事に育つようでしたら、来週、また紹介します。


今日は藤村忌です。

島崎藤村は、昭和18(1943)年の8月22日に大磯の自宅で亡くなりました。71歳でした。
島崎藤村の詩のいくつかは、曲がつけられ、歌としても親しまれています。
中でも詩集落梅集』におさめられている「椰子の実」は、昭和11(1936)年7月に国民歌謡の一つとして、大中寅二が作曲し、NHKラジオで放送されて、国民的な愛唱歌となりました。


椰子の實」(島崎藤村


名も知らぬ遠き島より
流れ寄る椰子の實一つ

故郷の岸を離れて
汝はそも波に幾月

舊の樹は生ひや茂れる
枝はなほ影をやなせる

われもまた渚を枕
孤身の浮寢の旅ぞ

實をとりて胸にあつれば
新なり流離の憂

海の日の沈むを見れば
激り落つ異郷の涙

思ひやる八重の汐々
いづれの日にか國へ歸らむ



この詩の舞台といわれている伊良湖岬のある愛知県田原市田原市観光協会では、沖縄県石垣島を“遠き島”に見立てて、昭和63(1988)年から毎年約100個ヤシの実を海に投げ入れているそうです。
過去23回の投流では、鹿児島長崎熊本宮崎高知愛媛兵庫和歌山三重愛知静岡東京千葉茨城福島山形の各県海岸に計107個が流れ着いたとのことです。
なお、田原市の海岸には、平成13(2001)年8月に初めて漂着したそうです。



ハリー・ポッターシリーズ最終作を見てきました。

ハリー・ポッターと死の秘宝 Part2』は世界的な大ヒット映画となったハリー・ポッターシリーズの最終作。
原作は、2007年に発売されたJ・K・ローリングによる『ハリー・ポッターと死の秘宝(Harry Potter and the Deathly Hallows)』。
世界的なベストセラーとなったこのシリーズの最終作は、上映時間の関係で2部作となっており、Part2はその完結編であり、シリーズ全体の完結編でもあります。
最近、映画館で見る映画と言えばIMAX-3Dという感じになっていますが、この映画も109シネマズ名古屋IMAX-3D(吹替版)で見ました。
※『ハリー・ポッターと死の秘宝 Part2』の公式サイト:http://harrypotter.warnerbros.co.jp/hp7b/
109シネマズ名古屋の公式サイト:http://109cinemas.net/nagoya/

ハリー・ポッター201108

魔法省ホグワーツ魔法魔術学校までもが、ヴォルデモート卿の支配下に落ちる中、ハリーロンハーマイオニーの3人は、ヴォルデモート卿打倒のカギを握る“分霊箱”を見つけ出す旅を続けています。
監督は、シリーズ第5作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』から4作目になるデビッド・イェーツです。

最終作だと思うと、ハリー・ポッターロン・ウィーズリーハーマイオニー・グレンジャーの3人を演じるダニエル・ラドクリフルパート・グリントエマ・ワトソンの3人の成長ぶりも感慨深く、第1作の『ハリー・ポッターと賢者の石』をもう一度見たくなりました。

さて、ハリーヴォルデモート卿レイフ・ファインズ)の最終決戦の場はホグワーツです。
この戦いは、敵も見方も登場人物全員が魔法での戦いに臨み、ありとあらゆる魔術が炸裂する総力戦となります。
これまでにないスケールの大きな戦闘シーンは見応えがありました。

一方、敵なのか味方なのかわからないままだったセブルス・スネイプアラン・リックマン)とハリーとの関係も明らかになります。
そして、ついに明らかになった出生以来ハリーが背負ってきた運命には愕然としました。
人物の性格描写も戦闘シーンのスリル感もシリーズ最高の出来だと思います。

その他の登場人物で印象に残ったのは、次の3人です。

まず、1人目はホグワーツの副校長のミネルバ・マクゴナガル先生マギー・スミス)。
第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』から登場しているミネルバ・マクゴナガル先生ですが、ついに先頭に立ってヴォルデモート卿と戦うことになります。
この戦闘シーンでの科白がカッコ良かったです。

2人目はハリーの同級生のネビル・ロングボトムマシュー・ルイス)。
こちらも第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』から登場していますが、大人になって子どもの頃と一番印象の変わった一人です。
この最終作では、ハリーの次に大活躍しています。

そして、最後の3人目はヴォルデモート卿の美しき副官のベラトリックス・レストレンジヘレナ・ボナム=カーター) 。
1作ごとに美しくなっていくエマ・ワトソンも魅力的なのですが、この作品ではヘラナ・ボトム=カーターの妖しげ美貌が目を引きました。

10年間、本当に楽しませてもらいました。




ナツズイセンの花でした。

8月6日にアガパンサスの花と紹介した花(2011年8月6日の日記参照)は、ナツズイセン〔夏水仙〕の花でした。

卯月さんに教えていただきました。ご指摘ありがとうございました。
8月6日の日記も修正いたしました。

夏水仙201108

花茎も写っている写真です。
この写真を見るとアガパンサスにはとても見えません。
思い込みというのは恐ろしいということを改めて知りました。

ちなみに、ナツズイセンは、本州以南に広く自生するヒガンバナ科の植物で、学名はLycoris squamigeraとのことです。

なお、実家の両親は、ナツズイセンを庭に植えた記憶はないということなので、どうしてここで咲いたのかは不明のままです。


Author:kinkun
名古屋春栄会のホームページの管理人

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