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2009 / 11
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中也の秋の詩は不思議と楽しげな詩が多いです。


不思議なことに中原中也の詩は、夏の詩に悲しい詩が多いのに比べ、秋の詩には楽しげな詩が多いように感じます。

この詩でも、秋の穏やかな午後を過ごす少し楽しそうな人々が描かれています。

港市の秋 (中原中也

石崖に、朝陽が射して
秋空は美しいかぎり。
むかふに見える港は、
蝸牛の角でもあるのか

町では人々煙管の掃除。
甍は伸びをし
空は割れる。
役人の休み日――どてら姿だ。

『今度生れたら……』
海員が唄ふ。
『ぎーこたん、ばつたりしよ……』
狸婆々がうたふ。

  港の市の秋の日は、
  大人しい発狂。
  私はその日人生に、
  椅子を失くした。



この最後の4行を初めて読んだとき、中也は天才だと感じました。

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kinkun

Author:kinkun
名古屋春栄会のホームページの管理人

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