ランタナの花が咲いていました。

実家のランタナの鉢植えが満開です。今年は、昨年より2週間ほど早く満開になったとのこと。




ランタナは、中南米原産の常緑小低木で、和名はシチヘンゲ（七変化）と言い、花の色が次第に変化することに由来するとのことです。
多数の小花が内側から順に咲きますが、花は時間がたつと色が変わるため、外側と内側では花色が異なります。

ランタナの色とりどりの花を見ていると、もう思い出となってしまった色々なことが思い出されます。

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『初夏の夜』（中原中也）

また今年も夏が来て、
夜は、蒸気で出来た白熊が、
沼をわたつてやつてくる。
――色々のことがあつたんです。
色々のことをして来たものです。
嬉しいことも、あつたのですが、
回想されては、すべてがかなしい
鉄製の、軋音さながら
なべては夕暮迫るけはひに
幼年も、老年も、青年も壮年も、
共々に余りに可憐な声をばあげて、
薄暮の中で舞ふ蛾の下で
はかなくも可憐な顎をしてゐるのです。
されば今夜六月の良夜なりとはいへ、
遠いい物音が、心地よく風に送られて来るとはいへ、
なにがなし悲しい思ひであるのは、
消えたばかしの鉄橋の響音、
大河の、その鉄橋の上方に、空はぼんやりと石盤色であるのです


思い出は、全て悲しいものなのでしょうか？

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