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もうすぐクリスマス。

街の景色は、すっかりクリスマスです。今日からクリスマスの短編を紹介します。
今日は、竹久夢二の「クリスマスの贈り物」です。

竹久夢二(たけひさ ゆめじ)は、明治17(1884)年生まれ。数多くの美人画を残しており、大正浪漫を代表する画家です。また、詩人としても知られ、なかでも詩「宵待草」には、多忠亮(おおのただすけ)により曲が付けられて全国的な愛唱曲となり、一世を風靡しました。
また、童話も書いています。
この作品は、昭和2(1926)年に発表された童話集「」に収録されています。

昭和初期というのに、お正月ではなく、クリスマスを指折り数えて待つという設定に少し驚きました。


クリスマスの贈物』(竹久夢二)


「ねえ、かあさん」
みっちゃんは、お三時のとき、二つ目の木の葉パンを半分頬ばりながら、母様にいいました。
「ねえ、かあさん」
「なあに、みっちゃん」
「あのね、かあさん。もうじきに、クリスマスでしょ」
「ええ、もうじきね」
「どれだけ?」
「みっちゃんの年ほど、おねんねしたら」
「みっちゃんの年ほど?」
「そうですよ」
「じゃあ、かあさん、一つ二つ三つ……」とみっちゃんは、自分の年の数ほど、テーブルの上に手をあげて、指を折りながら、勘定をはじめました。




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kinkun

Author:kinkun
名古屋春栄会のホームページの管理人

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