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今日は、漱石樺太から訪ねてきた友人Oの話の続きです。

漱石Oの顔立ちについて、『Oは昔し林檎のように赤い頬と、人一倍大きな丸い眼と、それから女に適したほどふっくりした輪廓に包まれた顔をもっていた。今見てもやはり赤い頬と丸い眼と、同じく骨張らない輪廓の持主ではあるが、それが昔しとはどこか違っている。』と表現しています。
漱石が再会したときより10年以上前の大阪府第一中学校の校長をしていた頃のO(太田達人)の写真が、大阪府立北野高校の同窓会「六稜同窓会」のホームページに掲載されていました。
http://www.rikuryo.or.jp/kitano/principals.html
う~ん、確かに丸顔の方ですけど…。

話の中に出てくるチャブドー〔差不多 (cha/bu/duo)〕という言葉は、直訳すれば「差が多くない」ですが、会話では「大体」とか「ほとんど」とか「そろそろ」とか訳され、中国人がしばしば使う言葉の一つです。
私にはこのチャブドーという意味が全く解らなかった。彼はそれを大差なしという支那語だと云って説明してくれた。』というOの説明のとおりです。


硝子戸の中』(夏目漱石)





 向い合って座を占めたOと私とは、何より先に互の顔を見返して、そこにまだ昔しのままの面影が、懐かしい夢の記念のように残っているのを認めた。しかしそれはあたかも古い心が新しい気分の中にぼんやり織り込まれていると同じ事で、薄暗く一面に霞んでいた。恐ろしい「時」の威力に抵抗して、再びもとの姿に返る事は、二人にとってもう不可能であった。二人は別れてから今会うまでの間に挟まっている過去という不思議なものを顧みない訳に行かなかった。




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kinkun

Author:kinkun
名古屋春栄会のホームページの管理人

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