2007/12/05 21:43:45
今日から3回は、漱石の飼っていた犬の話です。
『吾輩は猫である』のイメージが強いため、猫を飼っているイメージの強い漱石ですが、犬も飼っていたんですね。
漱石は、もらった子犬に名前をつけていなかったようですが、子どもにせがまれてヘクトーという名前をつけます。
そして、この珍しい名前はトロイ戦争のトロイの英雄の名からとったというのです。
なお、漱石の言うイリアッドはいわゆる『イリアス（イーリアス）』のこと、ヘクトーはいわゆる「ヘクトル」のことです。
『イリアス』は、ホメロス（ホメーロス）によって作られたと伝えられている叙事詩で、ギリシアの叙事詩として最古かつ最高のものとされています。
『イリアス』は、ギリシア神話を題材とし、トロイ（トロイア、イリオス）戦争10年目のある日に生じたアキレウス（アキレス）の怒りから、トロイの英雄ヘクトル（ヘクトール）の葬儀までを描写しています。
そして、漱石が述べているのは、物語後半のヘクトルとアキレウスの一騎打ちのことです。
ギリシア勢とトロイ勢が見守る中、アキレウスはヘクトルを追いまわし、ヘクトルは逃げ回ってトロイの街の周りを三度回ります。
しかし、ついにヘクトルはアキレウスに討たれ、アキレウスはヘクトルの鎧を剥ぎ、戦車の後ろにつなげて引きずりまわします。
2004年公開のハリウッド映画「トロイ」では、アキレウスをブラッド・ピットが、ヘクトルをエリック・バナが演じていました。
『硝子戸の中』（夏目漱石）
三
私がＨさんからヘクトーを貰った時の事を考えると、もういつの間にか三四年の昔になっている。何だか夢のような心持もする。
『吾輩は猫である』のイメージが強いため、猫を飼っているイメージの強い漱石ですが、犬も飼っていたんですね。
漱石は、もらった子犬に名前をつけていなかったようですが、子どもにせがまれてヘクトーという名前をつけます。
そして、この珍しい名前はトロイ戦争のトロイの英雄の名からとったというのです。
なお、漱石の言うイリアッドはいわゆる『イリアス（イーリアス）』のこと、ヘクトーはいわゆる「ヘクトル」のことです。
『イリアス』は、ホメロス（ホメーロス）によって作られたと伝えられている叙事詩で、ギリシアの叙事詩として最古かつ最高のものとされています。
『イリアス』は、ギリシア神話を題材とし、トロイ（トロイア、イリオス）戦争10年目のある日に生じたアキレウス（アキレス）の怒りから、トロイの英雄ヘクトル（ヘクトール）の葬儀までを描写しています。
そして、漱石が述べているのは、物語後半のヘクトルとアキレウスの一騎打ちのことです。
ギリシア勢とトロイ勢が見守る中、アキレウスはヘクトルを追いまわし、ヘクトルは逃げ回ってトロイの街の周りを三度回ります。
しかし、ついにヘクトルはアキレウスに討たれ、アキレウスはヘクトルの鎧を剥ぎ、戦車の後ろにつなげて引きずりまわします。
2004年公開のハリウッド映画「トロイ」では、アキレウスをブラッド・ピットが、ヘクトルをエリック・バナが演じていました。
『硝子戸の中』（夏目漱石）
三
私がＨさんからヘクトーを貰った時の事を考えると、もういつの間にか三四年の昔になっている。何だか夢のような心持もする。
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