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中納言石上麻呂への難題

石上麻呂(いそのかみのまろ)にかぐや姫が与えた難題が「燕の子安貝」。
燕の子安貝は空想上のもので、燕が生殖の神秘力を備える安産の象徴の鳥とされており、また、子安貝が貝の形が女性器に似ていることから、生殖の神秘力があるものと考えられていたので、この二つが結び付けられたものと言われています。
石上麻呂は、家臣に燕が巣を作ったら知らせるように命じると、ある者子安貝は人が見ると消えてしまうと言い、ある者は大飯寮の飯炊く屋の棟の柱の穴に燕が巣を作るので、その燕を取れば良いと言います。
石上麻呂は、それは良いことを聞いたと言って、早速、家臣に足場を作らせてて待ちますが、人がそばにいるので燕が巣を作りません。
すると、大飯寮の役人のくらつ麿と申す者が、足場を壊し、代わりに身軽な者を籠に乗せて吊り上げ、燕が子を産んだら、すぐに子安貝を取らせなさいと言います。
そこで、石上麻呂は、くらつ麿の言うとおりにして、燕が子を産むのを待っていると、燕が巣を作ります。
そこで、籠に人を乗せて吊り上げ、燕の巣に手を差し入れて探らせるが、何もないと言うので、石上麻呂は、自ら籠に乗り、巣の中を探ると、手に平たいものが触ったので、すぐ籠を下ろせと家臣に命じます。
家来たちが急いで籠を下ろそうとして、籠の綱を引きすぎたので、綱が切れてしまい、石上麻呂は仰向けに鼎の上に落ちてしまいます。
家臣たちが鼎の上から下ろし、石上麻呂が手を広げてみると、燕の糞を握っていました。
そして、そのショックから病気になってしまい、死んでしまいます。
そのことを聞いたかぐや姫は、少しかわいそうなことをした思いました。

綱が切れて石上麻呂が落ちてしまった場面が、「竹取物語絵巻」に描かれています。
『高島藩主諏訪家伝来 竹取物語絵巻 中巻 絵5』(諏訪市博物館蔵)



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Author:kinkun
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