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今日でこのブログを開始して2か月

2か月間を振り返ると、思っていたよりも多くの方に訪れていただきました。ありがとうございます。

めざしていた「毎日更新」は当然ながら達成できず、59日中更新できたのは今日も含めて41日でした。更新は3日に2日ほどでした(つまり、三日に一度はサボっていたということ!)。

また、半分程度は能の話とする予想でしたが、能の話は16日とこちらも3分の1強。
中には、結構無理やりな話題もあり、能のことであまり書くことがないということに自分でも改めて気付きました。このことに1週間ほど前に気付いたときは少しショックでした。

その結果、無理に能のことを書くのはやめたので、最近はどんどん能から離れていっているように思えます。そのため、2か月経ったのを機会にカテゴリーを少し見直しました。

これからもマイペースで続けたいと思っていますので、末永くお付き合いください。

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「わが身世にふる、じじわかし」を

読みました。
「わが身世にふる、じじわかし」(芦原すなお、創元推理文庫・2007年)は、「ミミズクとオリーブ」「嫁洗い池」に続く第三弾です。
私は、この連作短編シリーズの大ファンです。

基本的な登場人物は、
八王子郊外の庭にミミズクが来るような田舎に住む小説家のぼくと料理上手な奥さん
来るたびに所轄署を異動している友達で警部の河田

話は、
 河田が手土産と捜査中の事件を持ち込む
  →奥さんが手土産をおいしい料理にして、事件の話を聞く
   →いくつかの点をぼく(あるいは河田自身)に確かめてもらう
    →事件解決
という手順で必ず進みます。

世捨て人のように、テレビもこわれたまま暮らしている主人公のぼく
でも、料理の得意な素敵な奥さんと毎日おいしい料理を食べて暮らしている。
(この生活は、私に限らず、多くの男性の理想形かも…)

このミステリの楽しみは、
 ・事件の話は嫌いといいながら、河田の話を聞き、事件を解決に導く奥さんの明晰な推理
 ・妄想に入りがちなぼくと、大食漢で傍若無人な河田の小学生みたいな会話
 ・奥さん作るおいしいそうな料理の描写
です。

表題作は、ぼくが、朝、顔を洗おうとして、鏡を見、余りに年をとってしまったことに気づいて愕然とするというシーンから始まりますが、最近、自分も鏡を見るたびに感じていることだったので、身につまされるものがありました。


宮崎県在住のYouさんから、

綾町の雛山祭りの写真を送っていただきました。

*****
私の住む宮崎県の照葉樹林で有名な『綾町:(あやちょう)』という町で、この時季に『長女の初節句のお祝い』としての、昔ながらの【雛山(※ひなやま)祭り】という催しが有り、本日母と2人で(※私は恥ずかしながら、今回始めて実物を目にしました…。)行って参りました。

綾町雛山祭り2


因みに、通常は【女の子の雛人形】の飾りのみらしいのですが、珍しい【男山飾り】という物も有り一応2枚送信チャレンジ致しました。

綾町雛山祭り1

*****

珍しい写真をありがとうございます。
いろいろなひな祭りがあるんですね。
綾町は宮崎県のほぼ中央にある町のようです。


『どろろ』を見に行きました。

日本映画を見に行くのは『ローレライ』以来です。…と書いて気がつきましたが、『ローレライ』の主人公役も妻夫木聡だった(別に彼のファンというわけではありません。嫌いなわけでもありませんが…)。
『ローレライ』は原作『終戦のローレライ』を読んで、泣いてしまったので、映画でも泣けるかと思って見に行きましたが、泣くことはありませんでした(ちょうど、昨日テレビ放映があったようです)。

ところで、『どろろ』は少年サンデー連載時もテレビアニメ放映時もリアルタイムで、結構好きだったので、映画はどうかなと思って見に行きました(年がわかるなぁ~)。

魔物は、最初の方の「ヤシガニ蜘蛛」、「マイマイオンバ」、「桜魔人」ぐらいまでは、なかなかすごいと思いましたが、その後はウルトラマンの怪獣のようになってしまって、興ざめでした。

原作の漫画は、百鬼丸は魔物を全て倒す前に突然、「その後、百鬼丸の姿を見たものはいない」というラストで突然終わってしまいましたが、この映画のラストシーンはちょっと違います。映画の方がいいかな??


『三井寺』の謡の稽古は、

今日が4回目。2週間ぶりの稽古でした。

今日は、前回の続きで、有名な型の「月は山風ぞ」で始まる地謡から、間狂言をはさみ、千満の母が物狂いとなり、鐘をつこうとするところまででした。

この能の登場人物を紹介しておきます。
 シテ:千満の母
 子方:千満
 ワキ:園城寺(三井寺)の住僧
 ワキツレ:従僧二人
 間狂言:園城寺(三井寺)の能力

ワキ「桂は実のる三五の暮。名高き月にあこがれて。
   庭の木陰に休らえば。

シテ「おりしも今宵は三五夜中の新月の色。
   二千里の外の古人の心。水の面に.照る月波を.数うれば。
   秋も最中夜もなかば。所からさえ.面白や。  
 
地謡「月は山風ぞ時雨に.鳰の海。風ぞ時雨鳰の海。
   波も粟津の森見えて。
   海越しの.かすかに向う影なれど月は真澄の鏡山。
   山田矢走の渡し舟の。夜は通う人なくとも。
   月の誘わばおのずから。
   舟もこがれて出ずらん.舟人もこがれて出ずらん。

<間狂言>

狂言「はア、蜂がさいた。
シテ「わらわが鐘をつこうずるぞ。
狂言「これは人のつかぬ鐘にて候。
シテ「人のつかぬ鐘ならばなどおことはつくぞ。
狂言「それがしがつくこそ道理なれ。
   この寺の鐘つく法師にてあるぞとよ。
シテ「あら面白の鐘の音やな。
   わが古里にては常は清見寺の鐘をこそ聞き馴れしが。
   これはさざ波や三井の古寺鐘はあれど。
   昔にかえる声は聞こえず。
   まことやこの鐘は秀郷とやらんの竜宮より。
   取りて帰りし鐘なれば。竜女が成仏の縁にまかせて。
   わらわも鐘を.つくべきなり。

地謡「影はさながら霜夜にて。月にや鐘は。さえぬらん。


前回同様、強吟と和吟が入れ替わる箇所があり、なかなか難しかったです。

仕舞『柏崎 道行』も3回目の稽古。2週間ぶりだったので、大分忘れていましたが、一応、最後まで進むことができました。
自分なりに、課題もいくつか明らかになったので、復習したいと思っています。


名古屋市美術館に行きました。

徳川美術館を見終わってから、基幹バスの名鉄バスセンター行きに乗って名古屋市美術館に、「大エルミタージュ美術館展」を見に行きました。

大エルミタージュ美術館展


美術館のはしごです。平日ですが、会期終盤ということもあり、結構混雑していました。
ゴーギャン、モネ、ルノワール、マティス、ピカソ、ユトリロなど珠玉のヨーロッパ絵画が並んでいたので、美術の教科書を見るように楽しめました。
でも、私が圧倒されたのは、2階に展示されていたベルナルド・ベロットの『ゼーガッセから見たドレスデンの旧市場』です。
また、オスヴァルト・アヘンバッハの『ナポリ湾の花火』も非常に印象に残る絵でした。

常設展では、岡本太郎の『明日の神話』に久しぶりに出会うことができました。

最後に常設企画展「風景と人間のいとなみ」を見ました。
ちょうど前日から後期の展示に入れ替わったところで、郷土の日本画になっていました(前半は郷土の洋画だったとのこと)。
ここで見た川合玉堂の『秋嶺白雲』、この絵が今日最も感動した絵でした。淡々と描かれているにもかかわらず、強い郷愁を感じさせる風景です。
先日の日展でもそうでしたが、最近、日本画に心惹かれるようになったような気がします。

外に出たらもう夕方でした。

名古屋市美術館(外観)



徳川美術館に行きました。(続き)

徳川美術館では、現在、この時期恒例の「尾張徳川家の雛まつり」という特別展を開催しています(新館開館以来、毎年開催していて、今回で20回目だそうです)。

尾張徳川家の雛まつり


私は男兄弟しかいなかったので、子どもの頃、家で雛人形を飾った経験がありません。友達や親戚の家で見たことがあるだけなので、こういう展示を見ると、とても珍しく感じられます。

近衛家から尾張徳川家11代斉温に嫁いだ福君(さちぎみ)の雛道具に乗物や挟箱などがありますが、常設展の第5展示室に実際の福君の婚礼道具が展示されており、その乗物、挟箱の精巧なミニチュアであることに驚きました。

第2展示室には香木「少年の春」が展示してありました。この銘は後水尾天皇の勅銘とのことで、白居易の「燭を背けては 共に憐れむ 深夜の月を 花を踏んでは 同じく惜しむ 少年の春」から名付けられたとのことです。どんな香りがするのでしょうか?

ところで、この詩の前半「燭を背けては 共に憐れむ 深夜の月は」は能『経政』にも使われています(節をつけて謡いそうになってしまいました)。

なお、徳川美術館といっしょに観覧できる蓬左文庫では、「こころの旅-名所と詩歌-」、「南蛮と紅毛の学問」という二つの展示が今日から始まっていました。

蓬左文庫で、留学生の団体に出会いました。日本人はこんなわけのわからない字を読めるなんてすごいと話していましたが、その時、彼らの見ていたのが、「八雲御抄 巻五」。う~ん、これはほとんどの日本人が読めん!と思い、よっぽどそう言おうかと思いましたが、せっかく日本人はすごいと思っているようだったので、やめにしました。それどころか、それを見て読めるような振りをしてしまった(日本人に対する誤解を増幅してしまったろうか…)。

徳川美術館・正門


この正面入り口の黒門は、明治33年に完成した尾張徳川家の邸宅の遺構で、総けやき造りの三間薬医門とのことです。
ちなみに、薬医門というのは、主柱と控え柱の計4本の柱の上に冠木や梁などを組み合わせその上に切妻屋根を組む形式のことだそうです。
私には良くわかりませんが、薬とも医者とも関係ないみたいです。


徳川美術館に行きました。

今日は仕事を休んで(…というと聞こえが悪いかもしれませんが、休暇です。実際は休日出勤の代休ですけど。)、徳川美術館に出かけました。

日曜日に、最近、美術館に行ってないことに気づいたからではありません(でも、それも少しあるかも…)。

徳川美術館の前に寒牡丹が咲いていました。
今年は暖冬なので、藁苞(わらずと)も季節感に欠けますが、なかなかきれいでした。

徳川園の寒牡丹1


まさに、「そのあたり ほのとぬくしや 寒ぼたん」(虚子)ですね。

徳川園の寒牡丹2


今日は本当に春本番を思わせる陽気だったので、ベンチで日向ぼっこをしている人も多くいました。
もう、このまま春になるのかなぁ。(美術館の話は、明日にします。)


日展-東海展を見に行きました。

愛知県美術館で今日まで開催されていた第38回日展-東海展を見てきました。
最終日で、かつ日曜日とあって会場内は、家族連れでとても混雑していました。
印象に残った作品はいくつかあったのですが、一番印象に残ったのは、日本画部門の
仲島昭廣さんの「蟲」
仲島昭廣さんという方は、私は今回はじめて知りました(有名な人かもしれません)。
蝶の曼陀羅というような構成の絵で、不思議と惹かれるものを感じました。

最近は、めっきり展覧会に行くことが少なくなり、今回も金曜日に知人から招待券をもらったのが出かけるきっかけでした(多分、もらうのがもう1週間早かったら、誰かに上げていたと思う)。
先日、フリー・パフォーマンス・マーケットの行ったのも、招待券をもらったからでこのときも久しぶりの演劇鑑賞でした。
そう言えば、演劇や音楽の公演にも、最近はほとんど出かけていません。
今日は、最近、芸術から遠い生活を送っていることを、あらためて感じさせられました。

第一回名古屋中国春節祭が、

久屋大通公園で開かれています。
今年は明日(18日)が春節です。
春節祭といえば、日本では横浜中華街神戸南京町のものが有名ですが、今年から、名古屋でも開催されることになりました。
会場の久屋大通公園は名古屋の栄の中心部にあり、久屋広場は松坂屋本店の前にあたります。
今日は、松坂屋と大丸との経営統合のニュースのついて、街頭インタビューするマスコミの姿も多く見られました。
今日は午後からあいにくの雨模様となってしまいました。本番の明日は、明け方には雨も上がるようなので、もっとにぎわうと思います。



『三井寺』の謡の稽古は、

今回(10日のことです)が3回目でした。
私の場合、覚えが悪いので、謡の稽古は少しずつしか進みません(もちろん、あまり多く進むと稽古のときに足が痺れますし、復習が大変になるので、少しずつの方がうれしいんですけど…)。

今回は、この能の最初の見所、囃子「一声」の後から、仕舞どころでもある道行まででした。

シテ「雪ならばいく度袖を払わまし。
   花の吹雪と詠じけん志賀の山越えうち過ぎて。
   眺めの末は湖の.鳰てる比叡の山高み。
   上見ぬ鷲のお山とやらんを。今目の前に拝む事よ。
   あら有難の.景色やな。かように心あり顔なれども。
   われは物に狂うよな。いやわれながら理あり。
   あの鳥類や畜類だにも。親子の別れは知るものを。
   まして人の親として。いとおし悲しと育てつる。
   子の行くえをも。白糸の。

地謡「乱れ心や。狂うらん。
<カケリ>
〔道行〕
シテ「都の秋を捨てて行かば。
地謡「月見ぬ里に。住みや習えると。さこそ人も笑わめ。
シテ「よし花も紅葉も。
地謡「月も雪も古里に。
   わが子のあるならば.田舎も住みよからまし。
   いざ古里に帰らん。いざ古里に帰らん。
   帰ればさざ波や.志賀唐崎のひとつ松。
   みどり子のたぐいならば.松風にこと問わん。
   松風も今はいとわじ桜咲く。
   春ならば花園の。里をも早く杉間吹く。
   風すさまじき秋の水の。
   三井寺に着きにけり.三井寺に早く着きにけり。


なんかこうして書くと少しのような気がしますが、謡としては結構あります(本当です)。
最初のシテ謡では、強吟と和吟が小刻みに入れ替わるので、私にはなかなかきちんと謡えません。
次回の稽古では、ここの復習が苦痛だなぁ~。

今日は、2月最初の稽古日でした。

名古屋春栄会では、月に3回の稽古日があり、会員がその3日の中から都合の良い2日を選んで稽古に行くことになっています(→詳しくは、こちらで)。
仕舞の稽古は、先生と並んで舞台に立ち、先生の所作を真似することから始まります。

仕舞の稽古

(写真右側が穂高先生、左側は……です。ちなみに、私ではありません。)
今日は、2月最初の稽古日ということで、結構たくさんの会員が稽古に来ていました。私は、4月の伊勢神宮奉納能で舞う予定の仕舞『柏崎 道行』と『三井寺』の謡の稽古をしました(偶然にも、両方とも狂女物)。
仕舞『柏崎 道行』の稽古は、今日で2回目。全体の3分の2ほどまで進みました。ここまでで、2回拍子を続けて踏むところがありますが、いずれも「物狂いのさまを拍子で表現するように。突然、拍子を踏み始めたように見えるように。」という指導を受けました。
私はどうしても、拍子を踏むタイミングを合わせるために、待って拍子を踏む癖があるので、この指摘はなかなか難しいです。このことは、実は前回も言われていたのに、今日もできなかったので、また指摘されてしまいました(次回までには、何とかしないと…)。



kinkun

Author:kinkun
名古屋春栄会のホームページの管理人

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