第29回名古屋金春会の番組

今年の名古屋金春会の番組ができました。

今年の名古屋金春会は、10月25日(土)午後1時30分から名古屋能楽堂で開催されます。

名古屋

名古屋金春会2008_02
第29回名古屋金春会 番組

私は、金春穂高師の能『柏崎』で地謡を勤めさせていただきます。
いつものことながら、謡より足が心配です。

また、当日午前9時30分からは、名古屋地区金春流の合同発表会である名古屋金春流友会が開催されます。
私は、午前11時頃に仕舞『岩船』を舞う予定です。
平成20年名古屋金春流友会 番組

皆様のご来場をお待ち申し上げています。


theme : 能楽
genre : 学問・文化・芸術

柏崎(3)

今日の謡の稽古は『柏崎』の3回目。

今日の名古屋は、過ごしやすい秋晴れの一日でした。

の稽古は、『柏崎』の3回目ですが、前回に引き続き名古屋金春会まで稽古日があまりないので、今日は地謡の部分が中心の稽古でした。
今日の場面は、柏崎某の妻が我が子花若信濃国善光寺で再開する最後の場面まででした。

ワキツレ「いかにこれなる狂女。ここは内陣なり。
   しかも女人の身として叶うまじとうとういで候らへ。

シテ「女人の身とうけたまわるは謂れなや。
   極重悪人無他方便。唯称弥陀得生極楽とこそ承れ。

ワキツレ「これは不思議の物狂いかな。
   そもさようの事をば誰が教えけるぞ。
シテ「教えはもとより弥陀ほとけの。御誓いにてあらざるや。
   唯心の浄土と聞く時は。この善光寺の如来堂の。
   内陣こそは極楽の。九品上生の台なるに。
   女人は参るまじきとのご制戒とはそもされば。
   如来の仰せありけるか。よし人びとは何ともおせあれ。
   声こそしるべ.南無阿弥陀佛。

地謡「たのもしや。たのもしや。
シテ「釈迦はやり。
地謡「弥陀は導くひと道に。ここを去ること遠からず。
   これぞ西方極楽の。上品上生の。
   内陣にいざやまいらん。光明遍照十方の。
   誓いぞしるきこの寺の。常のともしび影たのむ。
   夜念佛いざや申さん。夜念佛いざや.申さん。

子方「これなる物狂いをよくよく見候えば。
   柏崎の母にて御入り候。人目の隙をはからいて。
   名のらばやと思い候。

シテ「のうのう如来へ参らせ物の候。
   この烏帽子ひたたれは夫の形見にて候らへども。
   形見こそ今はあたなれこれなくはと。
   詠みしも思い知られたり。これを如来に参らせて。
   夫の後生善所を。祈らばやと思い候。

〔物着〕
   あらいとおしやこの烏帽子ひたたれの主は。
   わが夫ながら何事につけても愚かならず。
   弓は三物とやらんを射そろえ。歌連歌の道もたりぬるうえ。
   また酒もりなんどの遊びには。
   いで殿ばらに乱舞まうて見せんとて。
   よろいびたたれ取りいでて。衣紋うつくしう着ないて。
   へんぬり取ってうちかけ。手拍子人に囃させて。
   扇おっとり。なるは瀧の水。

地謡「それ一念称名の声のうちには。攝取の光明をまち。
   聖衆来迎の雲の上には。

シテ「九品蓮台の。花散りて。
地謡「異香みちみちて。人に薫じ。白虹地にみちて。つらなれり。
シテ「つらつら世間の幻相を観ずるに。
   飛花落葉の風の前には有為の転変を悟り。

地謡「電光石火のかげのうちには。生死の去来を見ること。
   はじめて驚くべきにはあらねども。

シテ「いく夜の夢とまとわれし
地謡「かりの親子の今をだに。そいはてもせぬ道芝の。
   露のうき身の.おきどころ。

シテ「誰に問わまし旅のみち。


more...

theme : 能楽
genre : 学問・文化・芸術

ゆめつくり狂言会

ゆめつくり狂言会に行きました。

昨夜(2008年9月20日)、名古屋能楽堂で行われた名古屋城本丸御殿復元着工記念の「ゆめつくり狂言会 夜の部」に行きました。
「昼の部」では、佐藤友彦師により本丸御殿の新作狂言『夢つくり(ゆめつくり)』が演じられたようですが、私がみた『夜の部』では、次の3曲が演じられました。

末広かり(すえひろがり)
    果報者 野村万蔵   太郎冠者 野村扇丞
                  都の者 野村萬


※あらすじ(番組の曲目解説から)
天下納まり目出度いお正月。一族の節会の引出物として、召使いの太郎冠者に、都へ末広かりを買いに行かせる。しかし都へ着いた太郎冠者。末広かりが何処にあるのか聞かずに来てしまった事に気付く。「末広かり買おう・末広かり買おう」と大声で呼び歩く太郎冠者を、都のすっぱ(小悪人)が見逃すはずもなく、言葉巧みに古い唐傘を売りつける。
良い末広かりが手に入ったと喜んで帰る太郎冠者だが…。「傘をさすなる春日山・是も神の誓いとて・人が傘をさすなら・我れも傘をさそうよ・げにもさありやようがりもそよの」。この囃子物が楽しく目出度い脇狂言を代表する曲目。


この『末広かり』は、太郎冠者文字色を騙す都の者の口上のコンゲームconfidence gameの面白さが一つの見どころです。
さすがに野村萬師の演じる都の者の口上には円熟味と軽妙さが感じられました。
また、もう一つの見どころである太郎冠者の謡に引き込まれて、怒っていたはずの果報者(主人)も一緒に謡い、踊りだす場面では野村万蔵師と野村扇丞師の息もぴったりで楽しさが身体全体から感じられました。

井杭(いぐい)
    算置 野村小三郎   何某 野口隆行
                  井杭 野村信朗


※あらすじ(番組の曲目解説から)
何某を訪れる度に、扇で頭を張られる子どもの井杭。清水の観世音にお願いすると、お告げにより頭巾を賜わった。この頭巾を持って何某を訪ねる井杭。何とこの頭巾は、これをかぶると透明人間になるという不思議な頭巾であった。急に姿を消した井杭を何某が探し求める所へ、折良く算置(占師)が通り掛る。何某は算置を招じ入れ、「失せ物を探してほしい」と頼む。「この曇りのない鏡のようなお座敷に失せ物とは…」といぶかりつつ算木を置く占師だが…。勿体ぶって算を置く算置。いたずらを重ねる井杭。子方の井杭が活躍するファンタスティックな曲。

井杭』では、井杭を演じた野村信朗(のむら・のぶかた)君の演技が光っていました。
この狂言は、被ると姿が見えなくなる頭巾をもらった井杭が大人たちにいたずらするという話なので、いかにして姿が見えていないことを、実際には観客に姿が見ている中で演じるかが重要で、井杭役の子方の演技力に全てがかかっている演目といっても言い過ぎではないと思います。
今回は、野村信朗君の7歳(もしかするともう8歳かも?)とは思えない芸達者な演技に魅了されました。

more...

theme : 狂言
genre : 学問・文化・芸術

柏崎(2)

今日の謡の稽古は『柏崎』の2回目。

今日の名古屋は、台風一過の青空が広がり、30℃を超える残暑の厳しい一日でした。

の稽古は、『柏崎』の2回目ですが、名古屋金春会まで稽古日があまりないので、今日は地謡の部分だけの稽古でした。
今日の場面は、柏崎某の死と我が子花若の遁世を知った柏崎某の妻が悲しみのあまり心を狂わせ、越後国柏崎を迷いでて信濃国善光寺までやってくる場面です。

シテ「さてや最期のおり節に。いかなる事かのたまいし。
   委しく語りおわしませ.せめては聞いて慰まん。

ワキ「ただ古里の御事を。おぼつかなく思しめし。
   ご最期までも人知れず。常には御諚ありしなり。

シテ「げにやさこそはおわすらめ。三とせ離れてその後は。
   われも御なごり.いつの世にかは忘るべき。

ワキ「御理りとおもえども。歎きをとどめおわしまし。
   かたみをごらん候らへ。

シテ「げにや歎きても。甲斐なき世ぞと思へば。
シテ、ワキ「かたみを見るからに。すすむ涙は.せきあえず。
シテ「甲斐なき形見とは思えども披いてみうずるにて候。
   さてもさても父御前いたわりつかせ給い。
   ほどなく空しくなり給う。心のうちの悲しさは。
   唯おぼしめしやらせ給え。われも帰りて御すがた。
   見まいらせたくは候えども。思い立ちぬる修業の道。
   もしやとめられ申さんと。思う心にさえられて。
   心づよくもいずるなり。命つれなく候らわば。
   三年のうちに参るべし。さまざまの形見をごらんじて。
   御心を慰みおわしませと。書いたる文のうらめしさよ。
   なからん父が名残りには。子ほどの形見.あるべきか。

地謡「父が別れは.いかなれば。父が別れはいかなれば。
   悲しみ修業にいずる身の。などや生きてある。
   母に姿を見みえんと。思う心のなかるらん。
   うらめしのわが子や。うき時はうらみながらもさりとては。
   わが子のゆくえ安穏に。守らせ給え神佛と。
   祈る心ぞあわれなる。祈る心ぞ.あわれなる。

<中入>
ワキヅレ「これは信濃の國善光寺如来堂の聖にて候。
   又これにわたり候御方は。
   ゆくえも知らぬ人にて御入り候が。
   愚僧をたのむ由仰せ候ほどに。
   師弟の契約をなし申して候らえば。
   利根第一の人にてわたり候。
   またこのほど如らいへ日参させ申し候。
   今日満参にて候ほどに。同道申し。
   如来へ参らばやと思い候。

シテ「わらんべどもは何を笑うぞ。
   なに物狂いなるほどにおかしいとや。
   いや心があらば訪ろうてこそ慰むべけれ。
   それをいかにというに。夫には死しての別れとなり。
   今ひとり忘れ形見とも思うべき。子のゆくえをも。白いとの。

地謡「乱れごころや。狂うらん。
<カケリ>
シテ「げにや人の身のあだなりけりとは誰か言いけん空言や。
   まった思いには死なれざりけりと言いけんも理りかな。
   これもひとえに夫と子の。故と思えば恨め

地謡「しやうき身はなにとならの葉や。柏崎をも狂い出で。
   越後の國府に.つきしかば。越後の國府につきしかば。
   人目もわかぬわが姿。いつまで草のいつまでと。
   知らぬ心は麻ごろも。うらはるばるとゆくほどに。
   松かげ遠くさみしきは。ときわの里の夕べかや。
   われにたぐえて。あわれなるはこの里。
   子ゆえに身をこがししは。野辺の木島の里とかや。
   ふれども積もらぬ淡雪の。淺野と言うはこれかとよ。
   桐の花さく井の上の。山を東に見なして。
   西に向えば善光寺。
   正身の弥陀如来.わが狂乱はさておきぬ。
   死して別れし。夫を導き.おわしませ。


more...

theme : 能楽
genre : 学問・文化・芸術

八事山興正寺 観月会能

八事山興正寺観月会能に参加しました。

今年は、興正寺名古屋市昭和区)の五重塔の建立200年ということで、「五重塔建立二百年祭」としてさまざまな催しが行われていますが、その一つとして薪能が行われました。
この薪能で金春穂高師がシテを勤めた半能『敦盛』で、地謡を勤めさせていただきました。
薪能は特設舞台で行われました。

興正寺観月会能2008
〔開演前の特設舞台の様子〕

特設舞台屋外と、いずれもで初めて経験することでしたので、非常に興味深かったです。
また、シテがマイクをつける能も初めての経験でしたが、舞台の両脇にスピーカーが設置されていたので、演能中、シテ謡地謡座の左手から聞こえてきて、不思議な感じでした。


興正寺200809

五重塔の横に宵待月が見えて、すばらしい夜でした。


theme : 能楽
genre : 学問・文化・芸術

プロフィール

Author:kinkun
名古屋春栄会のホームページの管理人

カレンダー
09 | 2008/10 | 11
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
カテゴリー
カウンター
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク
ブログ内検索
RSSフィード
Powered By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ